Trang tin tức về Nhật Bản - 2010年日本経済再生の処方せんは-新春識者座談会
  • 2010年日本経済再生の処方せんは-新春識者座談会

    金融危機後の不況で明け暮れた09年。10年は景気回復への糸口をつかめるのか。日本経済の再生に必要な処方せんは何か。本紙に寄稿する国際公共政策研究センター理事長の田中直毅氏▽同志社大教授の浜矩子氏▽経済評論家の勝間和代氏の3人に新年の展望を語ってもらった(司会は逸見義行・毎日新聞東京本社経済部長)。
    座談会に出席した(左から)田中直毅・国際公共政策研究センター理事長、浜矩子・同志社大教授、経済評論家の勝間和代さん=東京都千代田区で2009年12月3日、長谷川直亮撮影




    09年の総括

     --09年をキーワードを挙げて総括してください。
     田中氏 先進国と途上国の「先発逆転」だ。中国やインドが高成長を遂げ、世界経済の成長への寄与度の比率は10年にかけ先進国1に対し、途上国2となろう。第二次世界大戦後の経済発展で注目すべき年だった。
     浜氏 「恐慌」と言わざるをえない。リーマン・ショックによってグローバル経済の暴力的な側面が全面的に顕在化した。地球のどこかで何か起こった時、その影響がいかに遠いところにも瞬時に容赦なく飛び込んでくるという力学が明確に示された。
    勝間和代氏
    かつま・かずよ 慶応大商学部卒。マッキンゼーなどを経て、07年に独立。本紙で「勝間和代のクロストークみんなの経済会議」を執筆。41歳。

     勝間氏 キーワードは「デフレ危機」。これだけの需要不足への抜本的な療法は世界全体が分かっていないのではないか。以前は「生活を良くして、格差をなくそう」という方向に進んでいたが、最近は逆だ。
     --そもそも金融危機は終わったのでしょうか?
     勝間氏 終わっていない。危機が終わったと言えるのは、持続可能なシステムを構築した時。昔からの金融システムが金属疲労を起こし、新しく設計しなければいけない。ただ、物事は100年単位で考えるべきなのに、官僚や政治家、金融機関は1~2年単位でしか考えられない。
     浜氏 終わりにはほど遠い。政策でも金融機関の対応でも、危機を起こした問題を解決するのではなく、逃げ切ろうとしている。量的緩和や財政の大盤振る舞いで乗り越えようとしているが、次のバブルや危機の種をまきかねない。
     田中氏 この危機は大きな破綻で始まった。問題は一挙に解決できないから、先送りした。米国では金融機関や自動車などが政府管理に入った。いつ元に戻るかは計算できない。回復の絵は米国も欧州も単独では描けない。一方、日本は周辺に勢いある国がある。ただ、うまくつなぎ合わせないと次のシナリオが描けない。日本のシナリオライターが自国をどう位置づけるのかという議論が出てくる。

    政権の評価

     --シナリオライターは政権とかかわってきます。09年は日米で政権交代がありましたが、鳩山政権とオバマ政権の評価を。
    浜矩子氏
    はま・のりこ 一橋大経済学部卒。三菱総合研究所ロンドン駐在員事務所長などを経て02年から現職。本紙で「時代の風」を執筆。57歳。

     浜氏 鳩山由紀夫首相の「友愛」とオバマ大統領が掲げる一国主義でない米国は重なる。さらに似ているのは「不本意男化」。オバマ氏の本意は「世界と生きるアメリカ」「活力あるアメリカ」だろうが、「不本意」と言いながら、アフガニスタンに増派し、ゼネラル・モーターズ(GM)を政府の傘下に置き、やりたいことから遠ざかっている。鳩山氏も財源不足のため、マニフェスト(政権公約)を見直す方向にある。
     勝間氏 2人とも野党でアタッカーの時は理想を語れた。政権をとった瞬間に「友愛」やオバマ氏の「チェンジ」が難しくなった。また、予算の事業仕分けはいいことだが、年収が減っている家庭が家計簿を見ながら「何を節約しようか」とうなっているのと同じ。成長を通じて収入を増やすことにも力を入れないと、国民に結局ツケが回る。
     浜氏 ぐちゃぐちゃになっていた家計簿をきれいにして、無駄遣いを切るのは必要。これが決着したところで「収入増に国民も協力してほしい」と求めるのが順序だ。消費税率を4年間上げないと言っているが、早計だったかもしれない。
     田中氏 鳩山氏の「日米対等」は、国際的にはみな戸惑っている。韓国の李明博大統領は、北朝鮮を米国の核兵器で封じ込めるため、「核の傘の拡大抑止」を受け入れた。「日米対等」が、北朝鮮の核問題で「拡大抑止」を受け入れるのかはっきりしていない。

    デフレ対策

     --日本経済の再生と成長に必要な対策は何でしょうか。
     浜氏 デフレは本来、経済活動が「しぼむ」ことを意味するが、09年7~9月期の実質国内総生産(GDP)の伸びはプラス。その限りで経済はしぼんでいないのに、デフレと言わざるをえない状況になっている。いわば新型デフレだ。賃金という人の値段をたたき買いして、安売りが実現している。企業がわが身を削り、賃金を削るプロセスが極限まで行けば、最終的に人の命さえ削るということになりかねない。みなが血を流しながら、実質GDPをプラスにする恐ろしい世界だ。
      人の値段が無限に下げられることに歯止めをかけないといけない。「人の復権」は地域に根差した市民共同体の復権だ。人がまともに生きていける経済の動き方は、住んでいる地域がベースになって初めて考えられる。
     勝間氏 最大の柱はデフレ対策。米国が積極的に金融緩和して、あれだけ紙幣を刷っているのに、日本が紙幣を増やさなければ、円の金利がドルに比べて十分に下がらず、円高が進む。円高は輸入価格の低下を通じてデフレを深刻化させる。
      本当に体力をつけるに必要なのは(1)男女共同参画(2)少子高齢化対策(3)若年層の雇用(4)地域再生。日本は幸福度が低く、自殺率が高いが、主因は中年男性の働き過ぎと女性の働かなさ過ぎ。若年層の雇用はあまりに少なく、行き場を失った若者があふれ、5年後か10年後かにボディーブローのように効くからだ。
    田中直毅氏
    たなか・なおき 東京大大学院経済学研究科修士課程修了。国民経済研究協会主任研究員などを経て07年から現職。本紙で「経済観測」を執筆64歳。

     田中氏 市場メカニズムの評価も「先発逆転」だ。中国とインドは市場メカニズムの評価が高い。インドでは「ネルー(元首相)は独立を与えた。シン(現首相)は自由を与えた」と言う。ソ連が崩壊し、社会主義的な計画経済だったインドもやられたが、91年に蔵相に就任したシン氏は市場経済を導入した。中国でも鄧小平の改革開放路線を庶民は自由と受け止めた。
      そういうところでデフレを国際的に議論しようと言うと、「我々はうまくいっていて何の問題もない」と反発される。世界的には日本は非常に地方化したテーマに侵されている。「資金供給さえ増やせば、デフレは克服できる」というのは「水晶玉を磨いていれば、将来が見えそうだ」にほぼ近い議論だ。
     勝間氏 水晶玉と言われると困る。他国では例があるのに、日本では試したことがない政策を誤りと言い切ると、日銀から試す勇気すら奪ってしまう。
     田中氏 09年度は税収が40兆円を割り、国債発行は50兆円を上回る。後世に「戦時国債を発行していた」と見られてもおかしくない。「日銀はもっと国債を買って資金を供給すべき」との議論が強まり、日銀が動揺しだすと、市場は「返済可能と思えない戦時国債を持っていては大変だ」と国債購入を拒否し、長期金利が跳ね上がる。財政危機が本物になる。国債価格は急落し、金融機関は国債を大量に保有しているから金融危機も起きる。
     勝間氏 日本はデフレで設備も雇用も余っている。紙幣の増刷で経済が破綻する可能性は極めて低い。むしろ、やらないことでデフレ不況が深刻化するリスクが大きい。
     --中国が間もなくGDPで日本を抜くとみられています。
     浜氏 日本が中国に抜かれてもどうってことはない。世界最大だった英国も今は5位以下。歴史の流れだ。ただ、全盛時の英国は世界の工場でポンドが世界の基軸通貨だった。その後、世界の工場は米国に移り、基軸通貨もドルに変わった。中国が生産力や市場規模で世界一になっても、基軸通貨国になることはないだろう。モノの世界の覇権が通貨の世界の覇権を意味しない時代が来た。
     勝間氏 経済規模で序列をつけるのは違和感がある。中国や日本の経済規模が大きいのは人口が多いから。一人当たりGDPは中国も日本も決して大きくない。生産性が低いためだ。民主主義に必要な情報開示度も高くない。日本は工業化の波にたまたま合って、偶然に繁栄したと思う。運の良い時代は過ぎ去った。日本は労働者は優秀だが、リーダーは人材不足。それを補わない限り、日本の地位はずるずる下がる。
     田中氏 中国は香港をうまく使って、資本を引っ張り込んでいる。人民元は交換性がなく、ドルに連動しているから厄介だが、香港で企業が相次いで上場している。しかし、人民元とドルの連動を維持するため、元売り・ドル買いの介入を続けると、元が国内にあふれる過剰流動性が生じ、バブルなど資源配分のゆがみが出てくる。12年には胡錦濤国家主席が交代するので、人民元の切り上げも含め、構造改革に着手するのではないか。

    10年の注目

     --10年のキーワードと予測する出来事、注目する人物・企業を挙げてください。
     勝間氏 キーワードは「デフレ脱却」。希望的観測として(1)デフレから脱却し、名目成長率が実質成長率を上回る久しぶりの年になる(2)若年層への雇用差別をはっきり認識する(3)NPO(非営利団体)の台頭。官か民かではなく、その間の市民がないといけない。再生のカギだ。
     人物は民主党の小沢一郎幹事長。小沢氏がどういう未来像を持つかによって、日本は左右される。企業はソフトバンク。最近では数少ない、しっかりした大企業ベンチャーで、デフレ時代の戦略に注目している。
     浜氏 予測は(1)新型デフレが深まる。新型インフルエンザより毒性が強いと考えるべき。(2)国際的な為替と金利の最下位争いで、本格的な通貨戦争が始まる(3)政策バブルで金融が再び大暴走する。このため、キーワードは「右往左往」。
      人物は鳩山首相。日本はグローバル化に巻き込まれ、過剰に平等主義だったシステムから、非人間的体系に一気に移行した。その帰結が成果主義や格差、派遣切り、安売り戦争。鳩山氏の唱えた「人間のための経済」は的を射ている。その言葉に忠実に突き進んでほしい。不本意男度が高まらないように祈る。企業は全日本空輸。日本航空が経営不振の中、どう動くか。
     田中氏 キーワードは「投資メカニズム」。株式会社としての東京証券取引所に期待する。東証が目指す資本調達は我が国を投資家にどう売り込むかということだ。資本調達の目的を明確にしないと、世界のお金の流れから日本が置いていかれる。
      予測は(1)1安2高。為替(円相場)と債券は高いが、株は安い。(2)官民再仕分け。日本郵政がどこまで官業に戻るのか。官民の仕分けはもう一度やるべきだ。(3)職の問い直し。最低賃金を時給1000円に上げるなら、月給5000円で済むアジアの製造現場に企業はどんどん移行する。日本での雇用創出と支援の仕組みをどうするか。人物は日銀の白川方明総裁。財政危機と金融危機の同時発生を避けるため踏みとどまってほしい。